40代からの量子力学

自然哲論お勉強会

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時間に独立な摂動論

おはようございます。
学生につきものの、睡眠不順(xωx)
辛いですね。

こういう時は、労働時間的には辛かった派遣時代を思い出します。
日曜寝だめしてたなぁ…。


さて、勉強したそばからノートを作らなきゃ(^▽^)忘れそう。
というわけで、摂動論やります!

図は太陽の周りをまわる地球を大げさに書いたものですじゃ。
大げさにな。

f:id:morio_roji1111:20180623085637p:plain


赤の軌道が純粋な、邪魔の入らない軌道ですじゃ。
しかし惑星たちは、黒のふらふらした軌道をとる。
それは、太陽以外の重量級の星の引力にも引っ張られるから。

これが「摂動」、perturbationであります。

天文学では「離心率」とか、eccentricityとかいう言葉があるようですなぁ。

まさしく「常軌を逸して」ぐんっとエキセントリック、なんですな。


さて。
物理学に戻りますと、赤の軌道は無摂動項、黒は摂動ありです。
この場合のハミルトニアンは次:

{H=H_0+\lambda V}


のっけからハットつけずに始まりました。
ここで、{H}はフルハミルトニアン{H_0}は無摂動ハミルトニアン{\lambda V}は摂動ポテンシャル。
くっついてる{\lambda}なんですが、これは摂動展開したときの目印にマーキングしているのです。
ご利益はあとでわかりますだ。

われわれは、摂動のない解は(解析的に?)解くことができる。


{H_0|\phi_n\rangle=E_n^{0}|\phi_n\rangle\cdots(1)}


これを既知の情報、あしがかりとして前に進みましょうぞ!


まず解きたい全体像はShrödinger方程式ですじゃ。


{H|\psi_n\rangle=E|\psi_n\rangle}


状態nの、時間に依存しないバージョンですだな。
これにさきのハミルトニアンを代入。


{(H_0+\lambda V)|\psi_n\rangle=E_n|\psi_n\rangle\cdots(2)}


この{|\psi_n\rangle}{E_n}は摂動展開で表しますじゃ。


{|\psi_n\rangle=|\psi_n^{0}\rangle+\lambda|\psi_n^{1}\rangle+\lambda^2|\psi_n^{2}\rangle+\cdots}

{E_n=E_n^{0}+\lambda E_n^{1}+\lambda^2 E_n^{2}+\cdots}


右肩のsuperscriptは次数を意味しますじゃ。

(1)にこれらを代入、


{(H_0+\lambda V)(|\psi_n^{0}\rangle+\lambda|\psi_n^{1}\rangle+\lambda^2|\psi_n^{2}\rangle+\cdots)=}

{=(E_n^{0}+\lambda E_n^{1}+\lambda^2 E_n^{2}+\cdots)(|\psi_n^{0}\rangle+\lambda|\psi_n^{1}\rangle+\lambda^2|\psi_n^{2}\rangle+\cdots)\cdots(2)}


これが考える式の全景ですな。

がんばってケットの中にプサイとか入れてる、ガシオロ記法使ってんだけど、かえって見づらい上に疲れてきた…
(;ω;)


閑話休題
これらの各項の固有関数は完備系で展開可能、{|\psi_n^{i}\rangle\ \ \ (i=1,2,3\cdots)}なら、


{|\psi_n^{1}\rangle=\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^1|\phi_k\rangle}

{|\psi_n^{2}\rangle=\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^2|\phi_k\rangle}

{|\psi_n^{3}\rangle=\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^3|\phi_k\rangle}

{\ \ \ \ \ \ \vdots\cdots(3)}


が連なってるのですかな。
壮観。

{C_{nk}^i}は展開係数で複素数
なるほど、固有関数の{|\phi_k\rangle}は形を変えないのね。

{|\psi_{n}^{0}\rangle}{|\phi_{n}\rangle}で分けて進めてもだいじょうぶ?
だいじょぶか。

0th Order

まず、0次のオーダー(変な言い方だ)から見ていきますだ。
ここで活躍するのが{\lambda}ですじゃ。
0-orderは、{\lambda}がつかないところを見ていけばいい。


{H_0|\psi_n^{0}\rangle=E_n^{0}|\psi_n^{0}\rangle}


すんなりいきましたな。
すなわちイコール(1)の、


{H_0|\phi_n\rangle=E_n^{0}|\phi_n\rangle}


これが0th orderの場合ですじゃ。
惑星モデルの赤い軌道にふさわしく、見ため的にもstraightforwardでよかよか。
(^▽^)

1st Order

1次の項を集めてみましょうえ。
{\lambda}がついてるとこを見ればいいですだ。
この場合は{\lambda^1}の意ですだな。


{H_0\lambda|\psi_n^{1}\rangle+\lambda V|\psi_n^{0}\rangle=E_n^{0}\lambda|\psi_n^{1}\rangle+\lambda E_n^{1}|\psi_n^{0}\rangle}


この{\lambda}はあくまでマーキング用なので、消えてもらいますだ。


{H_0|\psi_n^{1}\rangle+V|\psi_n^{0}\rangle=E_n^{0}|\psi_n^{1}\rangle+E_n^{1}|\psi_n^{0}\rangle}


ここでガシオロ先生の式に近づけるために(1)と(3)を使って努力(?)しますじゃ!


{H_0\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^1|\phi_k\rangle+V|\phi_n\rangle=E_n^{0}\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^1|\phi_k\rangle+E_n^{1}|\phi_n\rangle}


移項して{H_0}は作用させ、


{E_k^{0}\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^1|\phi_k\rangle-E_n^{0}\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^1|\phi_k\rangle+V|\phi_n\rangle=E_n^{1}|\phi_n\rangle}


さらに整理して、


{\displaystyle\sum_{k\neq n} (E_k^{0}-E_n^{0}) C_{nk}^1|\phi_k\rangle+V|\phi_n\rangle=E_n^{1}|\phi_n\rangle\cdots(4)}


ふぅ、よかよか(・ω・;)


そしていよいよブラ{\langle\phi_k|}を左からかける(遷移後の状態を意味する!)のだが、しかし。
ここでネットで拾ったありがたいスライドから得た情報によると、じゃ。

  1. {k=n}の場合は「1次摂動エネルギー」が出てくる
  2. {k\neq n}の場合は「1次摂動の波動関数」が出てくる


まじか!(・∀・)…やってみましょうね。
まずは1.から。(4)の全項に{\langle\phi_n|}かけます。


{\langle\phi_n|\displaystyle\sum_{k\neq n} (E_k^{0}-E_n^{0}) C_{nk}^1|\phi_k\rangle+\langle\phi_n|V|\phi_n\rangle=\langle\phi_n|E_n^{1}|\phi_n\rangle}

{E_n^{1}=\langle\phi_n|V|\phi_n\rangle}


まんま出てきた!

「これは非常に重要な式だ。所与の状態の1次のエネルギー遷移は、摂動ポテンシャルの期待値なのである」
byガシオロ先生。

うむむ、しかと覚えときます。


感慨冷めやらぬうちに2. 今度は(4)の全項に{\langle\phi_k|}かけます。


{\langle\phi_k|\displaystyle\sum_{k\neq n} (E_k^{0}-E_n^{0}) C_{nk}^1|\phi_k\rangle+\langle\phi_k|V|\phi_n\rangle=\langle\phi_k|E_n^{1}|\phi_n\rangle}


{(E_k^{0}-E_n^{0}) C_{nk}^1+\langle\phi_k|V|\phi_n\rangle=0}


総和の期待値なので、中身がそのまま出てきた?
そう解釈させてもらいますぜ?


{C_{nk}^1=-\displaystyle\frac{\langle\phi_k|V|\phi_n\rangle}{(E_k^{0}-E_n^{0})}}


(3)の一番上、


{|\psi_n^{1}\rangle=\displaystyle\sum_{k\neq n} C_{nk}^1|\phi_k\rangle}


波動関数は展開係数で決まるの巻で決まりですじゃ!
1次の摂動波動関数もゲット!!

(;ω;)感涙

今日はここまでですじゃ~。