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充実の木曜日

そう考えれば!


wave-geometry.hatenablog.com


学部のみなさんに混じって,今日も量子物理の勉強をしました.

今日は{\langle l,m_s|L_{+}|l',m'_s\rangle}みたいなの?から,パウリ行列の導出でしたね.

学部のうちにもうブラケットしてるんですね.

さすが理学部です.

終わり際,先生に,

「指定教科書教えてください」

とお願いいたしました.
メールで知らせてくださるそうなので,楽しみに待ちます.

私の使っている日本語の教科書もよいやつですが,
Griffithsやサクライ先生はじめ,海外の名著もよいです.
説明文が詳細なのです.
flic.kr

スーパー愛ごい娘さんですね.
パパは「数学も勉強して欲しい」そうですが.


(^▽^)
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角運動量①

気の向くままに古典力学のおさらいでござる。
角運動量について。

これは直線じゃなくて円なんで、ちょっと解釈に癖がある感。

きっと惑星の運動あたりで一生懸命開発されたんでしょうね。

 ANGULARLINEAR 
 {\theta=\omega t}{x=vt}
速度{\omega=\displaystyle\frac{d}{dt}\theta(t)}{v=\displaystyle\frac{d}{dt}x(t)}
加速度{\alpha=\displaystyle\frac{d^2}{dt^2}\theta(t)}{a=\displaystyle\frac{d^2}{dt^2}x(t)}


ここまではいいんですじゃ。
ここまでは。

問題は運動方程式でござる。

 ANGULARLINEAR 
運動量の方程式 {L=I\omega}{p=mv}

ここで角運動量のほうについて、{I}が慣性モーメント、{\omega}は角速度、{L}は求める角運動量です。

でましたな、慣性モーメント。
なんとなくわかる。だって体感可能なんだもん。
エレベーターのお話や、電車の発車停車や…。

でも文系人間なんで、言葉で記述されないとすっきりいたしません。
英語版のWikiから。

「慣性モーメント(momentum of inertia)は、回転運動において、並進運動の質量の果たす役割を果たしますーどちらも運動の変化に抵抗する特性です。 イナーシャは、質量が、回転軸の周りにどのように分布しているかに依存します。選んだ軸にもさまざまに依存しますー。質点のように、ある軸の慣性モーメントは、{mr^2}で与えられます。ここで、{r}は点の軸からの距離、{m}は質量です。剛体に拡張すると、慣性モーメントは問われる軸からの距離の平方{r^2}に質量{m}をかけた微小片の総和です。一定の形状と均一な密度の物体(body of a regular shape and uniform density)に拡張すると、この総和は、物体の次元、形状および総質量に依存する簡潔な表現を与えることがあります(sometimesは科学においてはどう訳するべきでしょうかな)。」


見事なcognitive load,申し訳ございません。


「1673年,クリスチアン・ホイヘンスは,旋回軸(pivot)から吊るした物体,「振り子(compound pendulum:同じ水平軸で振れる,振り子時計の振り子みたいなやつのことです)」の振動(oscillation)の研究で,このパラメータを導入しました. 慣性イナーシャという用語は,レオンハルト・オイラーによって,1765年の彼の著書,「Theoria motus corporum solidorum seu rigidorum」で紹介されました.そしてそれはオイラーの第2法則に組み込まれました.」

・・・うむ、これくらいにしておこう(涙

えええニウェイ、{p=mv}の回転ヴァージョンを出すときに、
質量{m}のところに、それに見合うなにかを考え出したのでありましょう。

それがこの{I},慣性モーメントなのですなぁ.

(続くべきだ)
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物理学と荘子

むむ・・・。

plaza.rakuten.co.jp


天野清「量子力学史」の§19相反補足性の章に荘子の恵子の言があり、
ためしにgoogleしたらこちらさまがヒットしたのだ。

荘子と自然哲論諸事、よくお調べになっておられるのう。

問題の文は、


鏃之疾而有不行不止之時


である。

これは微分を意味しており、百歩位置で放った矢が三秒の時をかけて過ぎるとき、
三秒の何分の何の一点においては矢は静止しているとみなす考えなのである。


「形わかれば止まり、勢いわかれば行く」


この一つ前の段落は鳥(カラスかも)の影の絵のお話で、似たようなことを触れているかしらな。

恵施は、位置がわかれば運動が不明瞭になり、その逆もまたしかりであると言いたいのである。

こちらのブログもヒットしましただ。
簡体字を見るに、大陸の学生さんかな?

blog.sina.com.cn

胡適は台湾で没した哲学者であります。


尊敬して已まぬ天野先生でありますが、引用のご紹介、「司馬遷」ではなく「司馬彪」の誤りかとおもわれまする。

以上。
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熱力学の第2法則から、ボルツマンの原理~ルートヴィッヒ・ボルツマンの墓碑銘~


唐突にとんでもないgoogleマップから。


ウィーンはオーストリアの北東にある。
ボルツマン大先生のお墓もそこにあるのだ。

ワタクシめはお葬式やお墓は大嫌いだが(悪習じゃ)、このお方のお墓はあっていい。

なぜなら墓碑銘に名前や家柄ではなく、ただ一つの公式が彫られているだけだからなのじゃ。


{S=k\log{W}}


よく見かける{k_B}{B}は、プランクが彼の功績を記念してつけたものだ。

いわゆるボルツマン定数なのですな。

{k_B=1.38064852\times 10^{-23}\ \rm{J/K}}

{=8.6173303\times 10^{-5}\ \rm{eV/K}}


さて。
単原子分子が詰まった箱があるとしますだ。

f:id:morio_roji1111:20180507135909p:plain



f:id:morio_roji1111:20180507135655p:plain


f:id:morio_roji1111:20180507135709p:plain

最初の体積を{V_1}、拡張後の体積を{V_2}と呼びましょうえ。

ここで{V_1\times 2=V_2}ですだ。


まんなかの仕切りが「じわじわ」と、{V_1}を広げてゆくほうに動いていきます。
なんでこんな仮定をするかというと、系の温度を変化させない、「等温」過程という状況を作りたいからなのですわ。

何が目的かというと、

{dU=pdV-TdS}


ここで{U}は系の内部エネルギーですじゃ。
これは熱力学の第一法則ですが、このなかで{dS}だけ調べたいんですな。

じわじわ変化のために、この式の{dU}{dU=0}と仮定して、

{dU=pdV-TdS=0}

{pdV=TdS}

{dS=\displaystyle\frac{pdV}{T}}

圧力は{P}にさしてくだされ。
運動量とまちがえそうで嫌いなんじゃ。


ここに便利な理想気体の状態方程式を取り出します。
mol数は{n=N/N_{A}}=1理想気体でござる。

圧力{P}の式に変形。


{P=\displaystyle\frac{RT}{V}}


よし。
代入だべ。

{dS=\displaystyle\frac{RT}{V}\frac{dV}{T}}


{T}が消えますじゃ。


{dS=R\displaystyle\frac{1}{V}dV}


よしよし。
ここで知りたいエントロピーの変化{\Delta S}は、


{\Delta S=\displaystyle\int dS=R\int_{V_1}^{V_2}\frac{1}{V}dV}


これで求まります。
{V_2}{V_1}{2}倍なのと、{R=N_Ak_\rm{B}}をリコールですのじゃ。


{\Delta S=k_\rm{B}\displaystyle\int_{V_1}^{V_2}\frac{1}{V}dV=R\left[\log{V_2}-\log{V_1}\right]}

{=R\log{V_2/V_1}=N_Ak_{\rm B}\log{2}}


これが、{V_1}の時の状態数を{\mathcal{W_1}}{V_2}のを{\mathcal{W_2}}と考えたとき、

{\mathcal{W_2}=2^{N_{A}}\mathcal{W_1}}

という、アボガドロビット(※こんなん言いません)な関係を満たし、

{\Delta S=S_2-S_1=k_{\rm B}\log{\displaystyle\frac{\mathcal{W_2}}{\mathcal{W_1}}}}


と。
シンプルな法則だったが、考察は頭をひねったし、
ここから分配関数や状態和のお話にゆくので、
軽んずべからずなのでありました。

(^▽^)

【REFERENCE】~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
基本、放送大学教科書の「量子と統計の物理」のP.16の例題1-1を勉強したのですが、
{n=N/N_A=1}を忘れてそのまま突っ込んでいったり、{R=N_Ak_{\rm B}}も目にはいってなかったりと、
思わず出版部に「正誤表ないんですか?」みたいな問い合わせメッセージをサブミットしちまいましたよ!!

ここ、実は本科生時代もおんなじ質問だしたことを思い出し、あわてて「前言取り消します」サブミットを…。

米谷先生の目に入らないことを祈りまくる。

(;ω;)
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月曜は量子物理ヒトコマ

11時からある.

どの授業も週に3コマで,量子物理は

月 1コマ
木 2コマ

なのですじゃ.

前回先生に注意されたので,
月のヒトコマもちゃんと出るのですじゃ・・・.
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エネルギー等分配則

黒体放射ですが、レイリ―=ジーンズの放射式の必要でこいつを。
おさらい・・・どころか、きっちりなぞるのはほぼ初めてかと(;ω;)

equilibriumではなくequipartitionと呼ぶのですなァ。

これも気体分子運動論の中の一つ、統計力学の概念ですか? ですな。

さて、気体の運動エネルギーについて考えます。

f:id:morio_roji1111:20180505125803p:plain

この空間は閉じてます。閉空間。
体積は{V=L^{3}}

んで、壁に向かって単原子分子が突っ込んでいきます。壁は黄色ね。

ここで、単原子分子の質量は{m}、その速度を試しに{x}軸方向のみとして、{v_{x}}

f:id:morio_roji1111:20180505141833g:plain

・・・遅いわ・・・。
遅いが、イメージはこうですだ。

「単位あたり」という物理おきまりの考え方でスタート。
一個の考える粒子が、系の端から端までの距離を移動する。
すると必ず壁にブチあたる。
この、

壁にぶつかりに行く→跳ね返る

が、考えるべき運動のひと単位。

よって、

f:id:morio_roji1111:20180505142701p:plain

壁にぶつかりに行くまでの運動量は


{p=mv}


ぶつかった後の運動量は、同じ量がちょうど逆方向になるので


{p=-mv}


よって、衝突による運動量の変化量は、


{\Delta p=-(mv)+(-mv)=-2mv}


もしこれが壁にぶつかってビタッと静止したら、変化量は{\Delta p=-mv}だけなんだけど、
同じ量で反射するので、な。

それが粒子すなわち単原子分子の個数分発生するので、衝突の発生数は


{\displaystyle\frac{vt}{2L}}


となります。
よって、まずは運動量の変化×回数の式をたてましょうえ。


{2mv\times\displaystyle\frac{vt}{2L}}


さて。
運動量の変化というのは、加わる力の大小と、その力を加え続ける経過時間の積で表現されますじゃ。

これが力積というやつですな。

このへんも正直、この圧力の導出のときぐらいしか出てこなかった気がするんだよね…。
まあいいや。

次元を確認しますと、

力積{F\Delta t}は、

{[\rm{kg\cdot m/s^{2}}\cdot s]}


ですな。この形になるように、運動量の変化×回数の式を考えると、

{2mv\times\displaystyle\frac{vt}{2L}}

は、


{[\rm{kg\cdot m/s \times \displaystyle\frac{m/s\cdot s}{m}}]}


みたかんじ、おしまいの{t}だけひょうろっとよけとけば同じになりそうですじゃな。
よって、


{2mv\times\displaystyle\frac{vt}{2L}=\frac{mv^{2}}{L}t}


単位は{[\rm{N\cdot s}]}です。

気体は分子がいっぱいあって、全部が同じ力や速度なわけでは、ない。
平均値であることを示すために、ブラケット使います。


{\langle F \rangle\Delta t=\displaystyle\frac{m}{L}\langle v^{2}\rangle Nt}


{t}は消しときましょうね。
圧力は力/面積なんで、


{F/L^{2}=\displaystyle\frac{Nm\langle v\rangle^{2}}{L}\frac{1}{L^{2}}}


圧力を{P}、体積を{L^{3}=V}とおくと、


{P=\displaystyle\frac{N}{V}m\langle v\rangle^{2}}


よしよし、{mv^{2}}が見えてて、ずっとエネルギーの式にしたくてしかたがなかったのだ。
いきますぜ。


{\displaystyle\frac{1}{2}m\langle v\rangle^{2}=\frac{1}{2}\frac{PV}{N}}


・・・ふぅ、スッキリ。
いや、ここで状態方程式{PV=\frac{N}{N_A}RT}をリコール、代入したらもっとすっきりする。
おまけに気体定数{R}ボルツマン定数{k_B}アボガドロ数{N_A}の関係{R=N_Ak_B}から、


{\displaystyle\frac{1}{2}m\langle v\rangle^{2}=\frac{1}{2N}\frac{N}{N_A}RT=\frac{1}{2}\frac{R}{N_A}T=\frac{1}{2}k_BT}



かかか、感涙
(;ω;)

この法則は、1自由度がもつ平均エネルギーの表式で、ここからレイリ―=ジーンズに行けば、はるかにわかりよかったかも知れない…。


【REFRENCE】~~~~~~~~~~~~
今回の記事は、大阪大学大学院生命機能研究科(!?)の石島秋彦先生の理論・計算のページを勉強させていただきました!
感謝しますじゃ(^▽^)

無断なんで玄関だけパシャリ(謎
石島研

しかしバイオ系さまだったとは露とも知らずだな・・・。
オラも「平均自由行程」とかカッコだけでも言ってみてぇ(涙
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